「真珠夫人」で一世を風靡した?菊池寛原作昼ドラ「貞操問答」 に年甲斐もなくはまっている・・
もう、裏番組のみのもんたなんか、ほっちっちw
時代は昭和のはじめごろ。聡明な家庭教師(女郎蜘蛛)と、お屋敷のだんな様こと(黒バンビ)が心を寄せ合うさまを苦々しく見守る(メデゥーサ)夫人。
その他女郎蜘蛛の姉妹(スコルピオン)と(ベビーエロ)、メデゥーサの異母妹で黒バンビをひそかに愛する(野良猫)、女郎蜘蛛の許婚でありながらベビー・エロに転んだ(白ウサギ)、メデゥーサの縁戚の(風見鶏)
・・など個性的な人物が入り乱れる愛憎劇、
って書いたって知らない人にとってはなんのことやら、ということだろうが、
おはなしのめちゃめちゃぶりに比べせりふやナレーターの言葉がやたら格調高く、古きよき日本語そのものでじっくり聞き入ってしまうってのも不思議だが、昼メロにしてはいわゆる「寝台場面」のたぐいがないのも、安心して没頭して見られる要因か。
BGMのヴェルディのオペラ「運命の力」序曲、ショパンのピアノ曲「別れの曲」、ブラームスの交響曲第4番第4楽章、ミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」からエーデルワイス(女声合唱編曲)なども黄金のワンパターンって感じで、なかなかでござんす。
というわけで原作を青空文庫で読んでみた。わくわく♪こちら
軽い紗のアフタヌーンを被《き》た夫人が、あだかも大公妃のような態度で、彼女を待っていた。
・・さて、テレビでは筒井真理子が際立ってすばらしいメデューサ綾子夫人だが、原作では
ゲー・ペー・ウーのように鋭い夫人の眼
という表現がされていて、メデューサ綾子という名前にはなっていないようだ。もっとも、
メデューサとゲー・ペー・ウー。どっちもどっちとゆーことだが。
・・しかし大公妃でゲー・ペー・ウーなんて、どんな人物像を脳裏に描いてんだか菊池寛w
で、ゲー・ペー・ウーにて大公妃綾子は原作でも女郎蜘蛛新子を馬のひづめにかけそうになる見せ場があるって人物だが、「英国近代短篇集」を読み、スリー・キャッスルの細巻をたしなむ帰国子女、ということになっているらしい。カルメンが変に壊れた感じのテレビ版とはちと違う。
それでもってぜんぜんちがうのが、一見高等遊民な風見鶏木賀さんてば、
子爵は、知合いらしい亜米利加《アメリカ》人夫婦と何か隔てなく、話し合っていた。新子は、子爵の英語を相当なものだと感心して聴いていた。 新子は、富も位置もあり、教養もあり、容貌にも健康にも恵まれている青年が、前川別荘に来て、高慢な夫人の、相手をしているなど、本当に夫人が好きなのであろうか。それとも、愛人がないので閑暇《ひま》なんだろうか。どちらにしても、何だか少し気の毒のように思った。
・・なんと! ご子爵さまだった!とゆーこと (しかもお金持ち?!
呆然。
その他、スコルピオン圭子の芸名は「白鳥洋子」だった!とか
運転手の杉山(現在あだ名なし)が原作にあんまりでてこないからわたしゃ不満、とかw
必死になって読んでいったが・・ところがメデューサ綾子夫人が黒い羽つき扇で気に入らない連中をつぎつぎ殴り倒していく場面(凶器がしこんであるのか必ず傷がついて血がトローリ、でる) もでてこなければ、もちろん雷鳴とどろくお部屋でにこやかに「おかえりなさい」といいながら夫の黒バンビに拳銃をつきつける場面もでてこない。
ここの場面は本当にすごかった。古来から日本人は腹芸というのが好きな人種のようで、忠臣蔵でも安宅が関でも、見た場面とかわされる会話がぜんぜんあっていない・・という場面があってそれらレベルに、
会話はごく普通の、おたがいいたわりあい、思いあうなごやかな家庭の夫婦。
でも背景で雷ごろごろ、稲妻ピカピカ。妻は夫に照準ピタリ。
・・テレビの前で正座して見入ってしまいましたけど。
しかし・・あの拳銃のタイプ、調べたんですけど・・かたちが変すぎます。よくわかりませんww
追加
コメント欄で拳銃は「モーゼル」だとお教えいただきました。
いわさまありがとうございます^^(追加おわり)
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さて女郎蜘蛛新子の妹のベビーエロ、原作では「チビ・エロ」というバージョンもあるらしいが、
「殉愛の道」の章のあたり(しかしすごいネーミング。いまどきのBL系小説のやう/殴)
このベビー・エロことチビ・エロ美和子が大化けして姉の恋敵メデューサ綾子と戦ってくれるらしい。
女郎蜘蛛新子はあいかわらず黙ったっきりで、黒バンビ準之助によしよしと慰められて・・
というかたちで青空文庫はここまでで、あとはテレビのオリジナルが爆走してくれるということなんでしょうか・・むむ。たのしみ。
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ちなみに新子はメアリーポピンズかジェーン・エアさながら前川家に家庭教師として現れたので、とうぜんながら子供たちとのやりとりの場面が多く、そこが結構面白い。
菊池寛自身が児童文学に力をいれており、(なほ、自分は「小学生全集」宣伝のため、五月中旬から六月中旬まで、全国各所に講演旅行を試みるつもりである。)と(昭和二年六月)に書いているくらいだから、前川家のふたりの子供たちの描写は念がいって当然か。
当然、当時のいい家の子女の読み物などの描写に熱がはいっており、「動物園見学」なるおはなしに筆をさいたりやたら脱線しているのもおもしろければ、たとえば、
祥子は、かわいそうな話と恐い話が好きで、アラビアン・ナイトの悪魔を壺へ封じ込める話など、幾度もくり返して聴きたがった。
なにげなく自分の仕事を宣伝してるところなど、ほほえましいwここ
さらに「支度」と「仕度」の違いについて、新子と綾子が激突する場面など、
ここに考察があり、文字を使うものとして身につまされる。
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貞操問答の後番組「デザイナー」ももうすぐおわる。
夢中になって見ていたドラマがおわるときほどさびしいものはない。
・・しばし貞操問答、続いて欲しいと思う。
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