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アニメ・コミック

2009年8月17日 (月)

バールのような、もの

崩落にめげず、夜行バスで東京にいく!って次男の思いつめ方が尋常でなく、なんなんだと思いながらも駅まで送ってやろうかとひょいと見ると、リュックの口からコミケの案内の分厚い冊子が。

おまえコミケにいくんか。
うん。お母さんも行くか?

少しずつ垢じみてゆく青春の象徴としてジェノサイド・コミケ 生沼義朗『水は襤褸に』

一発で見抜く私もわたしだが、お母さんも行きたいんやろ。席ぐらいなんとかなるやろからおいでよ、なんてことしれっと言える次男も次男かと。

・・東下。一生ぶんのネタになるかと許してやったが。
 
「自宅へと帰りつくまでがコミケです」そう、遠足の延長だから 生沼義朗『水は襤褸に』

駅とか満員電車のなかでとかで買いあさってきたキモいブツ本とかをぶちまけてしまい、なんてはなし、聞くから心配してたけど、不通の路線が開通した翌朝、熱中症にもかからず家に無事たどりつく。
荷物はヤマトで送れとアドバイスしてやってたのに自分で持って帰ってしまい、ひどく肩をいためたらしい。もう、あらゆる意味でバカかと。

ただひとこと「あっ」と言いさしそのままに止んでしまいぬ館内放送 生沼義朗『水は襤褸に』

「あっ」って声の放送、あった?、と聞く。
「なにそれ」 
・・。

「走らないでください」という呼びかけが怒号となりたる開場直後 生沼義朗『水は襤褸に』

「入るまで炎天下2時間じっと立って待ってたけどな、すごくみんな静かで、列とばしなんかもなく行儀よかったで」
ふーんよかったね。エスカレーターが満員になって崩落したってはなしもあるのに。
「トイレにいったりしたら順番があとになるから、待つ間は飲まず、持っていったゼリー食べた。
みるからにはじめて地方から来ましたって挙動のやつらがいっぱいいた。自分を見ているようで痛々しかった」
スタッフさんに何か聞くときも基本、敬語って感じ?
「もちろん敬語。ありがとうございました、礼。って。
で、この歌のような(走らないでください)、っての、何回も聞いた」
ふーん。
「ゆっくりしていってね、ってフレーズが人工音声みたいな感じで永遠に再生されてた」


   _,,....,,_  _人人人人人人人人人人人人人人人_
-''":::::::::::::`''>   ゆっくりしていってね!!!   <
ヽ::::::::::::::::::::: ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
 |::::::;ノ´ ̄\:::::::::::\_,. -‐ァ     __   _____   ______
 |::::ノ   ヽ、ヽr-r'"´  (.__    ,´ _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、
_,.!イ_  _,.ヘーァ'二ハ二ヽ、へ,_7   'r ´          ヽ、ン、
::::::rー''7コ-‐'"´    ;  ', `ヽ/`7 ,'==─-      -─==', i
r-'ァ'"´/  /! ハ  ハ  !  iヾ_ノ i イ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i |
!イ´ ,' | /__,.!/ V 、!__ハ  ,' ,ゝ レリイi (ヒ_]     ヒ_ン ).| .|、i .||
`!  !/レi' (ヒ_]     ヒ_ン レ'i ノ   !Y!""  ,___,   "" 「 !ノ i |
,'  ノ   !'"    ,___,  "' i .レ'    L.',.   ヽ _ン    L」 ノ| .|
 (  ,ハ    ヽ _ン   人!      | ||ヽ、       ,イ| ||イ| /
,.ヘ,)、  )>,、 _____, ,.イ  ハ    レ ル` ー--─ ´ルレ レ´

・・雑駁すぎる説明でもうしわけないが、このフレーズ、はやっているらしい。
というわけで、こうきたか、と。
猛烈に感動。

ついでにコミケじゃないけど、こういうのが大好きな大きなおにいちゃんたちが殺到した催しでおきた事故の動画↓


「バールのような、もの」については疲れたから次回(をい

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2006年11月 2日 (木)

怖いマンガを読んだ

昨日は午前中から午後にかけてじっくりと近藤芳美『歌い来しかた―わが短歌戦後史』岩波書店(岩波新書)を読み、いいしれぬ感動に心が浮き立ち無防備になった状態でなぜか一気にマンガ『ひぐらしのなく頃に(鬼隠し篇)』を読んでしまい、バランスを完全に壊してしまう(笑

「ひぐらし」は三男が友達から借りてきたもの。
一見気色わるい同人マンガ、実は人間の心の闇を酷いまでするどくえぐりとった青春ホラードラマ。
・・時代から取り残されたような村。閉じられた空間。そこに生きる子供たち。
閉じられた青春。
何度も繰り返される事件。
「ごめんなさい。ごめんなさい。」と泣く少女。
・・永遠に回帰する時間。
・・死者と真実と。どちらの数の方がどれだけ多いのか。
ただひぐらしの鳴き声だけが響く、永遠の夏・・

あーこわかった。
・・おかあさんはあんまりこわくてきのうはなかなか寝付けませんでしたよ(笑

悪夢にうなされたような気もする夜はあけ、咲いてる薔薇を花瓶にいける。
今朝きったのはピース、そしてアイス・バーグ。
PCに加えデジカメも壊れてしまい、写真がアップできないのがザンネン。

生くる四囲なべてを絶てるきりぎしのごとき夜をあり人は叫ばず 近藤芳美

・・「ひぐらし」にもそんな場面、あったなあ、と(ネタバレ?

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2006年6月21日 (水)

小鳥の巣 2

小鳥の巣、ということを昨日書いたが・・
萩尾望都のマンガ『ポーの一族』のシリーズ『小鳥の巣』が意識にあったのは当然のことで。

わたしがこのマンガを読んだのは中学校のときだったろうか。
終戦後のドイツの古い寄宿学校。行方不明になった生徒。入れ違いのようにやってきた謎の二人連れの転校生。
やがて明かされるいじめの事実。行方不明の少年ロビンは自殺したのだろうか・・転校生たちの謎とは・・そして学園祭でさらなる事件が!!
というような物語っていったって、実は吸血鬼だったっていう転校生ふたり・エドガーとアランこそが主人公で、
「--何かわからない、--空気の色が違う..!彼ら...!」
・・人間の、いや彼らは人間ですらないのだが、普通の生活のなかでも、
「異質なるもののにおい」
そういうものがある人がいる、そして「彼ら」に気づいたら逃げるか・・「狩る」か、どちらかしかない。
そんなことに気づかせてくれた物語だったようにおもう。

案外、人は「異質なるもののにおい」に敏感で、それを感じた者を排除にかかる。
それは時に容赦なく、徹底的に追い詰めることも辞さない。
それは性善説だの性悪説だのにかかわらぬことで・・

秋田でおこった殺人事件で、加害者女性の過去にいじめがあったことが繰り返し報道されている。
ああ、本当にひどいはなしがあったんだなあ、と眉をひそめながら見ているが、
だからといって、(嫁いじめをふくめ?)いじめられたひとがみんなこんな風に心がゆがんでしまう、なんて結論というか風潮にはならないでほしいっていうか、それってはっきりいって二次被害。

エドガーとアランのごとき駆け落ちのまねごとに我が八月終る 黒瀬珂瀾『黒耀宮』

『ポーの一族』ファンにはこたえられない一首。
いえ、昨日次男(高校生)が友人に
「玄関に小鳥が巣をつくったの、見るか?」
って幼稚園児みたいな自慢ばなしをして、あげくツイテきたその友人って・・って感じなんだけど、
まあ、この子はしょっちゅう友人を連れてきたり泊めたりしてるんでこちらも手馴れたもの。麦茶だしたりラーメンつくったりして、おかげで「いい子ちゃん」なお母さんも堂が入ってっていうか・・。
で、夜。その次男がしみじみ言うには、「お前のお母さん、いつも明るくてやさしいな」
・・みんなが言ってる。不思議や。
とのこと。

・・ちょっぴりうれしい。

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2006年6月 7日 (水)

梅酒

梅を買ってきて梅酒を漬けてみた。
子供のころ、薄暗い台所の隅で母がしているのをじっと見ていたとおりにしてみた。
母がしていたように梅と氷砂糖を順に重ねてホワイトリカーを注ぎ込む。ところが子供たち、我慢しきれずわたしの目を盗んでゆさゆさ、ビンを揺さぶってしまい、梅は浮き氷砂糖は沈んでしまって努力は水の泡ならぬホワイトリカーの泡。
でもこれもまた子供のころ、同じことをやって叱られたのと同じこと。
母が怒ってたようにしてわたしも叱っている(笑

青梅(あをうめ)の臀(しり)うつくしくそろひけり 室生犀星
梅の実の尻に子どものころの痣  宮坂静生

・・子供のころ、砂糖がビンの中で溶けているのをいつまでもじっと見ていて飽きなかった。
砂糖が溶けていく様子は子供にはなんだか酩酊感をさそう眺めだった・・
なんかそんなこと、なつかしく思い出してしまった。

まあここからはどうでもいいような腐ったようなはなしだが・・
変なアニメのオープニングらしきものを見つける。火曜深夜放送『ガラスの艦隊』というアニメのオープニングらしいが、どう聞いても音楽は『ベルサイユのばら』で、これってなんなの →ここ

こちらが正式らしいけど、→ ここ
あはは。大昔のアニメ『ベルばら』の曲の方が断然かっこいいっていうか、ぴったしに思われるのって、何故。

ちなみに・・この『ガラスの艦隊』にまつわる企画で女の子対象「執事喫茶」なるイベントがあるらしい・・って。
これもまた謎。

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2005年11月15日 (火)

盗まれたハート

紀宮サーヤの今日はめでたいご婚礼。
ということで朝からテレビはその話題のみ。
黒塗りの車が門を出るところを見て、わたしも家を出る。病院の待合室のテレビで続きを見る。
検査の結果は異常なし。でもこれからはきちんと検査にきてください。
「お願いします」
とドクターに言われ、
・・お願いします、なんていわれたりしたことって、いつもわたしにとっては理不尽なことばっかりだったのに、こんな「おねがい」もあったんだ。
とおもうと、ちょっと胸にツンときてしまった。

本当はいろいろ相談したいことがあったんだけれど、ちょっとうろたえてしまって、そのままなにも言えないまま帰宅してしまう・・

帰宅してもサーヤのお話ばかりが続いている。
‘結婚式のときの白いシンプルなドレスを見て、びっくりしました‘ というご学友のインタビューにはびっくりした。
それによると、あのシンプルなドレスは、かの宮崎駿監督『カリオストロの城』のヒロイン・クラリス姫の結婚式のドレスにそっくりなんだという。
びっくりしたついでに、さらなるびっくり。中等科ぐらいのサーヤ内親王伝ご親筆クラリスとルパンの後姿の図、までこのご学友、保管しておりわざわざご披露してくれたのだ。
たぶんあれはあの映画のラストあたりの場面だったと思う。陰謀がらみの政略結婚をのがれ、カリオストロ城を見上げながらよりそう高貴な姫と盗賊の姿を、いったいどんな思いでこのお姫さまは描かれたのだろうかと思うと、
・・見ていて胸がしめつけられる気がした。
「大好きで、恋焦がれておられました」
このご学友もきっといいお育ちなんだろう。いいお育ちの方ははっきりとものをいわず、どうにでもとれる言い方をするみたいだが、
恋焦がれていた・・というのは、事情はよくわからないながら、きっと本当なんだろう、と思った。

んん。でもクロちゃんってば。
ルパンに似てないか?といえば目のあたりとか表情とか雰囲気とか、なにやら似てる気も・・???
なーんてね。
「いや、奴はとんでもないものを盗んでいきました。・・・あなたの心です」
ってのはこの映画の銭形警部のせりふだが・・
まあ、よかったよかった。めでたし、めでたし、ということで、にこやかに笑うサーヤさまのお姿に、ちょっとほろりときてしまったりした。

追加
さやさやさやさあやさやさやげにさやと竹林はひとりの少女を匿す 永井陽子
 『モーツァルトの電話帳』

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2005年10月20日 (木)

なよたけのかぐや姫

復活したテレビ番組『日本昔ばなし』を子供たちと観た。第一話は「花もほころぶかぐや姫~♪」の歌にもある「かぐや姫」。
昨今のアニメの流行をかたくなに拒否したようなかわいげのない^^;絵柄、そして語り口。
このごろは満月で、月がきれいだが・・
このリバイバルは、一度隠れた月がまたよみがえったようで、
先日観た満月を思ったら、ひときわ味わいふかい「かぐや姫」だった。

DSCF0627

そういえばかつて不動の人気を誇っていたこの怪物番組の視聴率を奪ったのは、たしか『セーラームーン』だったと思う。
「月にかわっておしおきよ」の決めせりふの月の国のプリンセス・セレニティーが、かぐや姫~♪の凋落を招いたというのも、なんだかなあ、と。

かぐや姫、といえば思い出すSFがある。
「月夢」星野之宣(『妖女伝説』所収)・・

月面での活動中に宇宙飛行士がが突然暴走をはじめてしまう。
呼び止めようとする仲間たちを振り払い走り続ける、その日系人サカキの正体。そしてその目的とは・・

というおはなし。
短編ながら、強烈なインパクトがあり、むかし最初読んだとき、途中から完全に号泣モードにはいってしまったものだった・・
こちら

映画『春の雪』の原作は、長編『豊饒の海』のシリーズの第一巻だが・・
豊饒の海というのは、そもそもが月面の地形につけられた名前。
月は死と再生を繰り返す不死の象徴。
・・最終巻を書きあげたのち三島が死んだというのも
なにか関連がありそうで、そんなことを思い出してしまう、このごろの月のあやしい明るさで・・

抱く髪抱かるる髪くらぐらとたちくる死者を春と呼びにし 永井陽子『なよたけ拾遺』

そういえばかぐや姫ことなよたけのかぐや姫から題を得た『なよたけ拾遺』のもうひとつのテーマは、作者の父の死であった。
歌集で繰り返し描かれる死のイメージは息苦しいが、それは再生を待つ月への祈りでもあったということかもしれない。

いさよひの月掻きいだく手のなかにひとのやうなる影あるばかり 永井陽子『なよたけ拾遺』
月明の竹林にねむる 否、ビルのましたにねむる夭きこころは 永井陽子『なよたけ拾遺』

現代の夜はあかるくなってしまい、月のことなど誰も見ていないと思われがちだが、
こんなふうに月はさまざまに姿をかえて、今も夜空に輝いているということなのだろうか。
人の心に夜あるかぎり。
否、人の心が夜を求めるかぎり。

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2005年10月12日 (水)

パスワード

次男が某WEBのゲームに夢中になってしまい、それを苦々しく見ていたが、クロスワードパズルとか計算問題とかもあり、これならおかあさんでもできるわ、などとついつい手伝ったりしていた。
キャラクターが成長していくのも見ていてたのしく、「ランクがあがったよ」なんて次男の報告を喜んで聞いたりしていた、つまりはDQN親だったりしたわけだが・・

そのゲームは自分のIDからログインして行うものだ(といってもわたしにはよくそのシステムがわからないのだが)。
ところが昨日、その次男がひどく怒りながら言うには、誰かにそのIDを盗まれ、ログインできなくなり、ついでに、いままでそだててきたキャラクターを盗られてしまったとのこと。

パスワードの管理が悪かったのでは、と疑ってみたが、そうでもなさそう。
もちろん、パスワードは他人が簡単に推測できるものではない。
わたしも次男もシロウトみたいなものなので、なんでこんなことが起こってしまったのかよくわからないし、原因を推測することすらできない。

ゲームの主催者側に通報してみたが、パスワードの郵送には1000円ばかり必要です、との知らせのみ。
(引用)パスワードの再発行につきましては、4月1日に施行された個人情報保護法に則した対応として、書面による郵送に限らせて頂いております(有料)。(引用おわり)
・・納得いかないまま何度もやりとりを繰り返したが、原因もわからず、犯人も特定してもらえず、問題解決の見通しも方法も教えてもらえず、まあそれは仕方ないとしても、
被害者であり、本来の所有者である自分たちがIDを取り戻すのに、いきなりなんでお金をはらわねばならないのか。
管理者は、盗用者がパスワードを勝手に改変することを許しておきながら、なんでわたしたちに、その改変されたパスワードを知らせてもらうための費用を払わせるのか。

自己責任、という言葉が一時期流行して、それはそのとおりだとおもう。
だがこういうことがあったとき、あまりのあほらしさに応対する気もなくし、泣き寝入りする方を選ぶひとは多いだろう。
・・被害者の方に酷い「個人情報保護法」なんて。
まったくひどいはなしだ。それは犯罪行為の横行をもたらし、罪を罪とおもわぬ者の増長につながるだろう。

こういった事件はこのごろよく聞く。だが、まさか自分たちがそんな被害にあおうとは。
インターネットの世界は怖しい犯罪の温床になるとはよく言われていることだけれど、被害にあうのはスキがあるからだと疑いもしなかった。
わたしだってこんなHPを持ったり日記を書いたりしているけれど、いままで特に怖い思いをしたことはなかった。だがそれは本当に幸運なことだったのだろう。いまさらながら自分の能天気ぶりにぞっとしてみたりした。

パスワードは「コレカラハキヲツケマス」。
・・今回のこの件は、いいお勉強をさせていただいたということになるのだろうか・・

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2005年10月 5日 (水)

「春の雪」の漫画化

10月12日(水) 週刊女性にて、三島由紀夫原作『春の雪』の劇画連載開始。御大・池田理代子が絵をかくらしい。「今年は生誕80周年、没後35年の節目の年にあたり」「今回のコミック化は、池田理代子さんの知人が三島さんの遺族とも交流があったことから」とのこと。(記事を引用すると長くなるので省略→ここ


「三島小説はその世界観が重んじられ、ほとんど漫画化されていない」「精ちな文章で描かれる三島小説は、その世界観を大事にしたい意向から、遺族も漫画化に慎重だった」

わたしは漫画はむかしのしか知らないが、作家の技量は、たしかにむかしの方がすごかったと思う。ただ、そのころはやはり文芸作品をビジュアル化することに抵抗があったし、だからといって現代では、三島作品をビジュアル化できる作家がいるだろうかということなんだろう。
たとえば、むかしの山岸涼子なんか『近代能楽集』とかかなり似合ってたと思う。

大正時代が舞台の少女漫画っていうと大和和紀の『はいからさんが通る』を思い出してしまうけれど、『ラブパック』を『あさきゆめみし』に昇華したような『春の雪』を見てみたい気もするが、仕方ないか。
でもどうせ漫画化されるなら『ニーベルンクの指輪』のキャラクターのひとりを最後、ヒトラーに変身させたくらいのデフォルメがほしいかもしれない。

実は池田さんは「ほとんど読んでいます」と話すほど三島作品の長年の愛読者。並々ならぬ思い入れがあり、数え切れない程何回も読み込んだ「春の雪」原作本は3冊も持っているほどだ。(略)

三島といえば聖セバスチャン、ってイメージがわたしにはあったが、そうか、池田理代子の漫画『オルフェウスの窓』の主人公たちが通う学校の名も「聖セバスチャン」とかいうのだった。
「私が20代の時、三島さんの死もリアルタイムで知り、大変な衝撃を受けました(池田談)」
ということだが・・
あの時代、あの事件に衝撃をうけない人はいなかったといえばそれまでだが、いわれてみれば「ベルばら」だって三島事件の影響を感じてしまう気もする。つまりあのバスティーユは兵たちが賛同した場合の市ヶ谷だったのか。

ところで『春の雪』はいわずとしれた『豊饒の海』シリーズの第一冊目。つまりエピソード1ってことで、漫画の方のもう掲載予定の女性週刊誌に予告編がでてるらしいから主人公の清さまと聡子級の配役は省略。

・・でも実はこの物語の本当の主役はあんただったかも、な聡子お嬢様の乳母の役は顔的にはベルばらのマロングラッセじゃダメね。清さまとの恋を泣いて邪魔しそうだし。
『雨上がり』のばあやさんだったら雪のなかお嬢様のお帰りをじーーっと立って待っててそのまま死んでしまいそうでこれもダメ。
『女帝エカテリーナ』のエカテリーナさまだったら・・
同時に手引きしてお嬢様と婚約者の間に既成事実をつくらせるという一種のアリバイ工作をやってのけた上、家に火をつけてみなの注意をそらしているあいだにお嬢様を無事身二つにしてさしあげ、やや子はあざらしの毛皮でぐるぐる巻きにして脱出させ、どこかで養育させておく、と。
それでもって『黒衣の伯爵夫人』のテオだったら・・
用なしになった清さまはあわれ地下室(座敷牢?)に閉じ込められて監禁されるか、きれいなお顔の人形につくりかえられるか、大きな鳥かごにいれられて天井からつるされ、下から槍でつつかれる、と (日本だから薙刀か

どうやら映画版のラストは原作と違う展開らしいけど・・
漫画版ではありえるかも、あざらし。(セイウチだったかも・・v

ということで第二作『奔馬』の飯沼(いいぬま)勲(いさお)は「オルフェウスの窓」のクラウスよりアニメ版「ベルばら」の方のサン・ジュストが正解だね、と。
ところで『奔馬』の鬼頭槇子(きとうまきこ)だが、軍人歌人鬼頭中将の娘で、歌人って設定って・・
モデルは斉藤史っておはなし、その弟子筋から聞いた事あるけど、そうだとしたら、むむむ。
・・絵画化するなら『オルフェウスの窓』のヴェーラが個人的に好き。冷たそうだけど情のある美人で、しかも陰謀だって偽証だってなんだって平気でできちゃう知力胆力をあわせ持つ、まかせて絶対安全剃刀って感じで、だって斉藤史なんだもんって、本当だろうか。

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2005年7月 4日 (月)

不思議ちゃんな歌3 /おたく度チェック

えっと、この前からなぜかしきりに

書(ふみ)の上に寸ばかりなる女(をみな)来てわが読みて行く字の上にゐる 森鴎外

って短歌に心うばわれ、いそいそしてる割にはろくに調べもしないでグータラしてるわけですが・・

なんかこれってもしかして元ネタ?ってのがありました。
17世紀後半に書かれた蒲松齢の中国の短編怪奇小説集『聊斎志異』の【37】愛書狂 です。

玉桂は本が好きで、20才を過ぎても結婚を考えず、本の中から好い人が迎えに来ると考えては暮らしていた。そんなある日、本を開くとそこから美人の描かれたしおりが出てきた。男はそれを眺めているうちに、彼女が話しかけてきた。そして二人は囲碁や将棋をして遊んだが、そのうち両者の間に子供が出来た。うわさを聞いた知事も玉桂の妻を見たいと思ったが、女が恐れて姿を隠したため、知事は怒って男の家の書物を焼き払ってしまった。

「本の中から好い人が迎えに来る」
・・こんなむかしから二次元妄想ヲタクってのはいて、かんがえることっておなじだったのねん。その相手の美人との間に赤ちゃんが、というくだりもなぜかほのぼの (でもどうやって? 

とゆーわけで
●当サイトへのリンクはフリーです。
事前の確認や事後の通知は不要です。
とゆーお言葉に甘えて、「書(ふみ)の上に寸ばかりなる女(をみな)来てわが読みて行く字の上にゐる」な挿絵もお借りします。見えにくかったらポップアップしてください。

ryo37

見えますか? 
ええ、そこ。本の上にゐますよゐます。
わが読みて行く字の上にゐますってば。あはは。
寸ばかりなる、どころか、大きさ的にいえばフィギャーってかんじだけど・・
鴎外んとこにやってくるんだったら、このとおり格調たかげな天女さまスタイルぐらいにしなきゃあ。
いかな妖精さんだってメイド服やら女給服やらおハダカじゃあ、ダメよね (をい
確証はないけど、きっとこんなんが元ネタじゃないかなって思うのよ、うん (ほんまか?

話し戻って・・
ラストの「知事は怒って男の家の書物を焼き払ってしまった。」ですが・・
オタクってのはたいがいものすごい試練に見舞われるものだけど・・
いきなり焚書ですかそーですか。
玉桂くん、泣いただろうなあ。
でもオタクの心情にまるで理解を示さないこの知事の偏狭性も、ある意味、ナイス。
鴎外はというと、玉桂くんみたいにならなくって現実世界でも家庭をもって、出世しまくり文豪の名をほしいままにしまくりで、これまたナイス。

+

あなたのおたく度チェック

質問:自分の趣味、好きなことに一ヶ月の内、どれくらいのお金を費やしますか?

・・短歌の本って高いのよね~。結社やらいろんな会の会費とかもあるし。主婦だし、そこんとここまるのよね。
なんてつぶやきながら、やってみました。

質問【9】 あなたの前をひとりの「おたく」が歩いてきました……
目を合わせないようにする
石を投げる
「同志よ!」と心の中で思う

・・ってゆっかー。
老人大学とかでしてるってひと以外、短歌つくってます♪ってひとじたい、村にはいないしねえ。
あ、それから。ザンネンですけど夏の大会、行けそうにないです。「短歌人」のお友達のみなさん、ごめんね。

自分の好きな話をはじめると止まらない
愛するキャラを自分のデフォルメで書いてばかりいる
脳内が常に愛するキャラに汚染されている

・・?
自分の好きな歌人の話をはじめると止まらない
はともかく・・
愛する歌人の短歌を自分のデフォルメで書いてばかりいる。脳内が常に愛する歌人に汚染されている。
なんか、短歌やってるひとなら当然な気も(^^;)

とゆーことで、わたしの結果。

あなたのおたくタイプは【妄想倒錯型】に分類されました。おたく度数は【120%】ぐらいです。

自分の妄想の世界に没頭する傾向が非常に強いあなたは、まごうことなき「おたく」と言えそうです。
あなたの興味方向はおもに二次元世界に向けられ、特殊な美的センス、特殊な嗜好傾向が既に確立されていることでしょう。
残念ながら重度のおたく症候群を患っているため、現実社会に戻るすべはないのかも知れません。
諦めて、これからも「おたく道」をまっしぐらに歩んでいってください。

あなたにぴったりのおたく称号:おたくの真髄
二次元妄想度  100%
自己顕示創作度  25%
強迫性知識欲望度  59%
客観的冷静度  39%

・・なぜ? 普通に市民生活してるよ、わたし?(笑

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2005年6月29日 (水)

BSアニメ夜話・劇場版「エースをねらえ!」

(記憶だけで書いてますので間違いなどありましたらすみません)
歌人の黒瀬珂瀾さんご出演の昨夜のBSマンガ夜話
今回のテーマは劇場版「エースをねらえ!」
ゲストは小林七郎(美術監督) 大林素子 黒瀬珂瀾 唐沢俊一

あのからん卿こと黒瀬珂瀾さまご臨席、しかも素材がアニメ「ベルサイユのばら」(以下「べ」)の後半を手がけた出崎統つながりとあってはどんなことがあっても見ずにはおれません。というわけで左のお耳にイヤリング♪「ポーの一族」のエドガーみたいなご装束で(違うかも。でもわたし、今のマンガ、知らないのだよ)ご登場の黒瀬さんにきゃーきゃー、テレビの前で叫びまくりつつあやしい夜はふける。
DSCF0392

つづいてエースにちなんだ短歌をご披露・・
・・「和歌っていうか、こんなんアリですか」、というようないきなりあんまり失礼なつっこみがあって、びっくり。
おまえら全員天誅じゃ。
でも黒瀬さんが動じてなくって、よかった。さすがからん卿。

番組は物語よりむしろ出崎統特集というか徹底解剖というかたちになっていた。
独特の、光と影の使い方、止め絵、三回繰り返し、画面分割、背景などのデフォルメ、口元や顔をみせず登場人物がセリフをいう場面、・・などの出崎ファンならまあ基本的常識なおなじみの技法がコアに語られていた。
70年代の高校生の青春、日常、生活、町並みなどへの言及、もっとふれてほしかったなあ。昭和の資料としても一級だとおもうから。
その点「雨の日はゴエモン蹴飛ばす!」、な私的な場面から物語がはじまることを指摘した黒瀬さんに、そうよそうなのよ!と叫ぶ。
原作が連載されてたのは石油ショックのショック抜けやまぬころだったけど・・
お部屋で猫と気楽に遊んでた女の子が成長して、飛行機に乗ってアメリカに行く。そんなお話だったんだなあ、とあらためて、おもった。

音響効果についての言及もあったが、効果音やら音楽、エースもジョーも「べ」もおんなじのを使いまわしてるはなし、出なかったなぁ(笑
ジョーもだけど、やたら「かもめ」が飛んでるなあ、という指摘もあったが、「べ」でもアンドレが鳩に餌をやったり、その他やたらお空に鳩が飛んでることがファンの間の長年の謎だったりもしている。
ジョーも岡ひろみもゲーセンで遊んでるってはなしも言及されてたが・・
さすがに「べ」でゲーセンは無理だな、ってことで(笑

原作と劇場版の違いもしっかりふれてほしかったなあ。
というのもクライマックスの最後の試合の場面だけは許せないとわたしは思っているから。
原作(おおむかし、連載時に読んだっきりだけど)ではたしか、日本の代表選手を一人だけ決める試合に向けた練習中にお蝶夫人こと竜崎麗香は肉離れを起こし、棄権してしまう。
ひろみとお蝶夫人の直接対決なんて、やぼの骨頂。若貴対決や紅天女はまぼろしの演目だから心がひかれるってもんでしょ(謎 
しかもひろみが勝つなんて、サイテー。

ひろみ あなたへ放つサーブにわが愛は宿るか(略)」という黒瀬さんの短歌が冒頭に披露されてたが・・
つまりこれはスポ根のカラをかぶった女と女の成就せざる愛の物語なんだから、ひろみは永遠にお蝶夫人に打ち勝つことができないし、お蝶夫人だって、ひろみを追いかけつづけさせなくっちゃあなんないから、不戦敗は許しても、ぜったい、ひろみに負けちゃダメなの。
宗方による、ひろみは俺の母に似ている発言が問題になってたけど、重大さからみりゃ、それ以上。
でもかんがえてみりゃ、これらの原作無視な操作は、ひろみとお蝶夫人の物語じゃなくって、ひろみと宗方の物語を描きたかったからなんだということになるってことってか。
・・でもまあそんなことを、お蘭の気持ちを知ってながら、その母を苦しめた女の娘である異母妹のお蘭に言うってのも、宗方って冷たい非常識な男。いや、言わせた出崎の男の論理が悪いのか(笑

ミヤザキ(宮崎駿)は思想家。トミノ(富野由悠季)は説教家。でもデザキは表現100パーセント、ということを小林七郎が言ってた。このひと、絵がすばらしいだけではなく鋭いことも言えるひとだったのね。この作品に対して「ストーリーはいらないのかもしれない」という言葉は、表現者から表現者への最大の褒め言葉だったかもしれない。
とはいうものの、出崎の世界はときどき破綻もある、「堕落するところも」という小林の指摘、言葉はきついがまったくそのとおりだと思う。
現在放送中の「雪の女王」でもその危うさがあるが、だいたい出崎作品はあざといというか、滑ってしまう危うさがあるし、「違うだろ~」って、観ててつらくなることもある。
でもそれはさておき、その美学・世界観は独特なものがあり、「散文的ではなく、詩だ」と評されるほどのやりたいほうだいな表現力は貴重だと思う。

しかし出崎の描く竜崎麗香って・・
やたら濃い。顔大きい。太もも胸元はずかしい。髪の毛逆立ったら怖い(金色から真紅にかわる)
叶姉妹先取り(笑
つうか、なんでこんなお嬢様がただの県立高校にいるの?(それを言ったら・・/笑

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