学問・資格

2006年10月 7日 (土)

竜女変成

なんとなく朝日新聞連載「ベルばらkids」なる企画の読者コーナーにてなもんやなお便りを投稿したらまさかの掲載がされてしまったので本人びつくり。眠い薬を飲んだヘロヘロの状態で推敲もせず勢いで送付したっきりなんでまあ無残なこと。
「とりかえばや物語」って平安時代に書かれた物語とベルばら、ってわたしのは通り一遍な内容だったんだけど・・
とはいえこんなことも滅多にないことだろうから、ついでに引用しとく。

ここ

はじめまして。 「とりかえばや物語」とベルばらの話に興味を持った者です。 あの物語はたしか天狗のしわざ・・というような(注:オチの)説明がされていたはずですが、むかしから日本には「竜女変成」というような、女が男になるものがたりがあり、それは仏教の信仰ともかかわっているようです・・どうやら胎内で育っている赤ちゃんまで無理やり性転換して男にしてしまう!という秘法まであったように聞いてます・・親王誕生をむかえたばかりでなんだかなまなましいですが。 ベルばらがひろく、また深く日本人に受け入れられたのは、男女の性というものの本来厳密たるべき境界の案外なあいまいさ、といった土壌もあるからでは、などと思ってしまいました。 ・・ながながとすみません。 とにかく謎めいた魅力あるベルばらをいつも深く、濃く解いてくださり、いつも楽しみにしておりました。これからのご活躍もたのしみにしております。

+アホ炸裂な引用おわり+

★・・むか~し、河合隼雄「とりかえばや、男と女」なる本を読んだとき、
河合センセ、日本独自の性転換というか、性の役割の特異性を世界の学会で語るなら、なにも無理やり平安時代の1000年前の物語を例にしなくても日本には「ベルばら」があるじゃん。こっちをテキストに使ったほうが面白いしダンゼン説得力あるよなって思ったもんでした。無名の「とりかえばや」と違いベルばらにはイタリアとかドイツとかにも熱狂的なファンが多いらしく(三国同盟つうか、敗戦国つながり?)、その点なんかも(どの点?)論じてみたらぜったい盛り上がると思われるのにその機会はあったんだろうか。
河合さん、現在も病気で療養中のようですが・・

★「胎内で育っている赤ちゃんまで無理やり性転換して男にしてしまう!という秘法まであったように聞いてます・・」なんてもんがあったかどうか、そりゃあ秘法だから明らかにされてるわけないんだけどね。
伊藤 遊 「えんの松原」 にはそういうエピソードが語られている。それでむりやり男皇子としてうまれさせられた東宮は心を病み、本来の姿としての女装で、深夜宮中をさまようのでありました・・(怖

★「竜女変成」ってには、竜王の娘(乙姫さまではない)が仏に深く帰依し、成仏する際、一旦男に変身した・・という仏教の物語らしいです。
女は罪深いものだからそうしなければならなかったんだそうです。まあ、ひどいはなしですわな。
花より男子。「変成男子」、いや、マジで。

292:(経歌八首)   龍女が仏になることは、文殊のこしらへとこそ聞け、さぞ申す、婆竭羅王の宮を出でて、変成男子として終には成仏道。 :『梁塵秘抄』 後白河法皇撰
ここ

ゆめ女人成仏変成男子など信ずるなかれと笑む桜姫 みほ
(江戸時代の歌舞伎「桜姫東文章」ってのも、考えてみりゃ性の境界がぐじゃぐじゃで、おもしろいおはなしではあります。くりかえすけど、日本人って本当にそういうはなしが好きなのよね、きっと)

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