松の枝
台風のあとベランダに出てみたら、裏の森から風に吹き飛ばされてきたのだろう、松の枝が投げだされるようにして転がっていた。
枯れて赤くなっていたが、つやつやと雨にぬれてとてもきれいだった。
更級日記で確か似た場面があって、それは松ではなく杉の枝で、それもただの夢のはなしなのだが、稲荷の加護のしるしなのだった。
三日参籠して、明日の早朝に退出することにして、少しの間まどろんだ夜に、御堂のほうから、「さあ、これは稲荷から下さる霊験あらたかな杉ですよ」と言って、物を投げ出すようにするので、はっとして気づくと、夢なのであった。(初瀬川などうち過ぎて、その夜御寺に詣で着きぬ。祓へなどしてのぼる。三日さぶらひて、暁まかでむとて、うちねぶりたる夜さり、御堂の方より、すは、稲荷より賜はる験の杉よ、とて物を投げ出づるやうにするに、うちおどろきたれば、夢なりけり。)
台風の被害は大変なものがあったが・・
「すは、稲荷より賜はる験の杉よ」
・・といって時空をこえて千年まえの誰かの夢から投げられた枝ならいいのに。
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体調があまりよくない。もうずっと以前からで、健康だったころのことが思い出せないっていうか。
今までは、どうして虎などになったのかと怪しんでいたのに、この間ひょいと気がついてみたら、おれはどうして以前、人間だったのかと考えていた。中島敦『山月記』
・・この虫もこんなこと考える一瞬とか、ありそうでなさそうで。
山月記の李徴が月に哭いてゐるその身をまもる闇をもとめて みほ
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伊勢神宮「樹齢数百年」巨木倒れ、参拝停止2009年10月8日10時55分
三重県伊勢市の伊勢神宮内宮と外宮は8日、倒木などの影響で参拝を停止し、職員らが撤去作業に追われた。
内宮の正殿近くでは、幹の直径約2.5メートル、高さ約50メートルもある杉の巨木が、台風の強い風で根元近くから折れ、参道をふさいだ。職員らは「樹齢200~300年はあるのではないか」といい、チェーンソーなどを使い、撤去していた。
また、20年に一度の式年遷宮に先駆けて架け替え工事が進められている新しい宇治橋には大きな被害はなかったため、工事関係者も安堵(あんど)の表情を浮かべていた。
内宮近くの月読宮と倭(やまと)姫宮も倒木などにより参拝ができなくなっている。
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