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2006年5月 9日 (火)

純情きらり♪

はまりにはまった昼ドラ「貞操問答」のあとの長いブランクをうめるがごとく朝ドラ「純情きらり」を見始める。
「貞操問答」のヒロイン新子の役が さくら で、純情きらりのヒロインも桜子 って名前つながりですか、と(無理やり
「貞操問答」+「純情きらり」で「貞操きらり」 (「純情問答」ではナーイ)
したがって、 福士誠治萌え(はぁと)の正しいドラマの見方は、「貞操問答」でひたすらかっこよかった謎の運転手・杉山 のその後が「純情きらり」の達彦さん なのねん、って無理やりな視点から、達彦さんも強制的に「杉山達彦」に脳内変換される、と。 (原作者の菊池寛と津島佑子が怒るぞ

それはさておき。
中村紘子のエッセーを読んでいるとこのドラマの舞台になっている東京音楽学校(「なんちゃって音楽学校」なのかもしれないけれど)・・についてのはなしが良く出てくる。
でも戦争末期のころの音楽学校っていうのは
「同じクラスの異性の生徒同士が話をする時は、二人で学生課に行き二メートル離れて話すこと」
という決まりまであったということや、
「或る時ににわか雨に襲われて、女生徒が男生徒を傘に入れてやったところ、校長に目撃されて処分さわぎになった」
とか、
「男生徒から手紙を貰っただけで二ヶ月の停学処分を受けた」
とか、
「その類の話にはこと欠かない」、
「男女生徒間の規律というものに病的に神経過敏」なものだったとのこと (『ピアニストという蛮族がいる』より)

・・つまりドラマでの、マカロニほうれん荘、ならぬ「マロニエ荘」の男女入り乱れての楽しい学生生活なんて・・
ちょっとばかしありえねーんじゃない、と。

というのも幸田露伴の妹のピアニスト幸田延。明治の御世に留学、女ながら東京音楽学校技術監にまでなった・・とか。
幸田文のエッセーに時折でてくるこの延の人となりはさすがにすばらしいものがあり、さすがエロかっこいい幸田姉妹は違う!、というかんじがあるが (違^^;
その幸田延が明治42年に39歳の若さで東京音楽学校を辞職するきっかけになったことというのが、世間からうけた無責任なバッシング。学校内の男女間の風紀問題ということで・・

幸田延は辞職後、当時の上流階級の子女たちにピアノを教えていたらしい・・
ドラマが舞台の時代はまだ存命中のはずだから・・
謎の実力者というか、そんな役ででも、ちら、と登場してくれないかしらん (ついでに露伴も^^

+

ところがピアノの当時流行というか、本流とされていたとおもわれる方法は、

キイの上においた両手の、手くびはいつもさげて十の指をキイと直角に高くあげて弾らす方法だった。それは、どこかに無理があってむずかしかった。 宮本百合子『道標』 第二章4 ここ

というもので・・
この「ハイ・フィンガー奏法」こそが長く日本におけるピアノの(悪しき)演奏法だったということだが・・

「純情きらり」のピアノの指づかいってば、この演奏法ではないような気がしますが、どうなんでせう。

+

ほほゑみに肖(に)てはるかなれ 霜月の火事のなかなる ピアノ一臺(だい) 塚本 邦雄

宮本百合子だったら「革命歌作詞家に凭りかかられてすこしづつ液化してゆくピアノ」の方がいい、ってことになるかもしれませんが^^;、と。

+追加+

中條百合子まだ処女子(をとめご)の葡萄茶(えびちや)着て道にあひ赤くなりし久米正雄ああ 土屋 文明

・・ああ!(笑)

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コメント

『道標』 第二章4…部分について、私は記憶にないのですが、彼女の主要な作品には目を通しているつもりでしたが。びっくりしました。マロニエ荘からそこまで飛ぶ筆者のその能力と速度に、感心します。知り合いの3児の母・主婦に「ぴこりん」をご紹介させていただきました。

投稿: ぐみ坂のかぜ | 2006年5月10日 (水) 10時10分

おはようございます。
さくらちゃん、受験、不合格でしたね。
きっと「ハイ・フィンガー奏法」じゃなかったからよ、とテレビにむかってつい、突っ込みをいれてました^^;

「道標」は中村紘子のエッセーに引用されていたのでわたしもはじめて読んでみた訳ですが、とてもおもしろい小説ですね。昔の作家の文章はいいなあ、としみじみ思うこのごろです。

芸術家のたむろするマロニエ荘って発想も、なにやらソ連に似たようなものがあったみたいで・・
でもソ連でのそのシステムは、とにかく玉石混交で個性的な連中ばかりで、うるさいやらなにやらトラブルが続き、なかなかダメなものだったらしいですね。

>知り合いの3児の母・主婦に「ぴこりん」をご紹介させていただきました。

ありがとうございます。
自分でもよくわかってないアホアホなことばかり書きなぐってますのに、恥ずかしいです^^;
これからもよろしくおねがいします。

投稿: 美頬 | 2006年5月11日 (木) 09時20分

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